工場勤務の日常〜縫製工場でソーイングスタッフとして5年働いた話〜

仕事

こんにちわナオチです。

私は社会人になってから3度、職を変えてきました。

アパレル販売員⇒製造業⇒webデザイナー⇒アパレル販売員←今ここ。

今回はこの経験の中から、製造業いわゆる工場勤務時代の事を書いていきたいと思います。ちなみに、私が働いていたのは服を作る縫製工場でした。

もし今、工場勤務に転職しようかなと考えている人や、縫製工場で働こうと思っている人に、少しでも私の経験が役に立てば良いなと思います。

工場勤務での1日の流れ

私が働いていた勤務先は朝8時20分に朝礼があり、10分程掃除、作業、12時から50分休憩、作業、15時頃に15分休憩、作業、17時半終了、掃除、帰宅。という流れでした。

夜勤がある工場を除けば、多少の就業時間の違いはあるでしょうがどこもこんな感じだと思われます。なにせ工場の多い地域に住んでおり、帰宅途中に他の工場勤務の人たちと毎日すれ違っていましたから。

これを平日の月〜金曜日まで。私の勤務していたところは隔週休2日制だったので2週間に1度土曜日も出勤していました。

仕事内容

工場勤務は手作業、あるいは機械を使ったレーン作業がほとんどだと思います。

私は服を作る縫製工場だったので、工業用ミシンと時々手縫いを使った作業でした。

自分の担当するところのみミシンを使って縫い、次の工程を担当している人に流すという流れ作業の中の1つを1日中こなしていました。

特別な資格の有無

特別な資格は必要ありません。工業用ミシンも、普通のミシンすら踏んだ事の無かった私でも1日で使えるようになりました。流れ作業なので、作業スピードが求められますが、これも慣れとしか言いようがありません。

ちなみに2~3か月もすればベテランの人とそこまで変わらない作業スピードになれます。

半年も働けば丁寧かつスピーディーな作業もできるようになっていきます。

ノルマの有無

全ての工場ではないと思いますが、製造業の場合は1日のノルマはあるところも存在していると思います。

私の勤務先では1日に100枚は製造するというノルマがありました。

もちろん景気によってノルマ数も変動しますが、製造業は作ってなんぼの仕事です。ただひたすらに製造に打ち込んでいました。

ただ販売職などの売上ノルマとは違い、流れてきたモノをこなしていくだけで基本的にノルマは達成できるので特別難しいこととは思いませんでした。

工場勤務のメリット・デメリット

工場勤務ならではのメリットとデメリットを私の経験から書いていきます。

メリット

1.定時で帰れる。

私の中ではこれはかなりのメリットでした。前職では朝から晩まで働き詰めだったのに対し、夕方のまだ明るい時間に帰れるのは生活リズム改善にもなりましたし、何より家族との時間が増えました。

2.単純作業の繰り返し。

基本的に流れ作業の中の1つの工程の繰り返しの為、仕事を覚えるのは簡単です。

3.正社員になりやすい

基本的に特別な資格などが必要ない為、正社員として採用されやすいです。特に年齢が若ければチャレンジしやすいと思います。

4.長期休暇がある。

お盆休みや年末年始、GWなどの世間が休みの時は休みになっている事がほとんどです。家族がある人には旅行などの予定を立てやすいですね。

5.人とあまり話さない/会わないで済む。

一人一人に作業がある為、基本的にイレギュラーがない限り他の人と話す事がありません。また接客業や営業と違い、会社以外の人と会う事がほとんどありません。人見知りだったり、話す事が苦手な人には精神的に大きなメリットでしょう。

6.スーツで出勤しなくていい。

スーツを着たくない人にはメリットの1つでしょう。ほとんどの工場勤務は作業着が普通です。私のいたようなアパレル関係の工場は私服勤務も多いでしょう。

デメリット

1.やりがいがない。

言葉に多少語弊がありますが、本当にその製品を作りたい、この会社のこの製品が好きだ、という気持ちが無ければ仕事に対するやりがいを見つけるのは難しいと思います。工場勤務は楽そうだからというスタンスで入ってしまうと、毎日が同じ事の繰り返しで気が滅入ってしまう人も出てきます。私がそうでした。

2.同世代が少ない。

工場勤務の年齢層は高いところが多いです。その為、若い力が求められているので採用されやすく、重要なポジションに就かせてくれる事も多いです。しかし、パートで長年働いている人などが多い為、コミュニケーションがとりにくいです。

3.得られるものが少ない。

基本的には誰でもできる作業内容がほとんどです。仮に今後、他業種に転職する事がある場合にアピールできる事が少なくなります。これは私の経験上、かなりのデメリットでした。

4.危険と隣り合わせ。

機械を使う作業がほとんどですが、油断していると機械との接触で大怪我なんて事もあります。私がいた縫製工場では、アイロンで火傷やミシンが指に落ちて貫通なんて事もありました。

5.コミュニケーション力の無い人が多い。

やはり外の人とあまり関わりたくなくて工場勤務を選択している人は結構います。その為、挨拶も目すら合わせてくれない人もいます。多少のコミュニケーション力はあった方が良いですよね。。。

上記簡単にメリットとデメリットを書いていきましたが、他にもあります。ですがこれは会社によって振り幅が激しいので完全に分ける事は難しいです。

私のいた縫製工場はボーナスは出ますが本当に寸志程度。残業代も出ない会社でした。工場勤務は金銭面は良いとよく目にしますが、少なくとも縫製工場は私と同じようなところが多いと思います。

あと休日に関してですが、土日祝日完全休みの会社もあれば、私のいた会社のように隔週休2日制のところもあります。土曜日が2週間に一度しか休みにならないのは実は結構キツイです。6連勤が2週に一度あるんですから。

求人票にはあまり細かく書いてくれていない会社も少なくありません。転職などの際には、聞けるところは入社前に必ず聞いておいた方がいいでしょう。

工場勤務に向いてる人

メリット・デメリットをふまえた上で、工場勤務に向いている人はどんな人なのか。

毎日黙々と単作業を好んでできる人。これに尽きると思います。

ある程度は人とコミュニケーションはとらなければなりませんし、人と絶対話したくない人は難しいです。というか、会社で雇われて働く時点で人と話したくないなんていうのはほぼ無理でしょう。

多少のコミュニケーションがとれて、ひたすらに与えられた仕事を毎日こなす事が得意な人には最高だと思います。

まとめ

ここまでが私が経験した工場勤務の話です。

とは言ってもやはり会社によって様々なので、あくまでも多くの工場の中の一つであるという事を念押ししておきます。ただ、服飾系の工場ではボーナスがないところも多いです。

「私は本当にライン作業、単純作業が好きです」という人はやっていけると思います。

ただ、毎日全く同じ事の繰り返しは思っているよりキツイです。私も手先は器用な方だし、単純作業が好きです。しかも服が大好きで、服作りに携われるなんて最高!と思って入社しましたが、かなりストレスを溜めてしまいました。ひどい時にはストレス性胃腸炎になって倒れた事も。。。

今、工場勤務あるいは縫製工場に転職・就職を考えている方に少しでも意味のある記事になればいいと思います。

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